G2D custom overdrive 現在の個体は赤っぽい色になってますね。 というわけでレビュー第2弾です。 ニュージーランドでハンドメイドされている、若干マイナーなペダルになります。 調べたところによると、この機種をメインで使っているのは椿屋四重奏の中田裕二さんが有名でしょうか。いや、マイナー? このメーカーは知名度の割になかなか評判がよく、 Custom Over Driveのローゲインバージョンといった位置づけになる同社のCream toneは John Mayer, Richie Sambora(元Bon Jovi), David Gilmour(Pink Froyd), Andy Summers(The Police)など そうそうたる顔ぶれが使用しているようです。 ハイゲイン版のMorpheusというノイズゲート付き1スイッチのものもあり、各所で高い評価を受けています。 さてさて、Custom Over Driveにはバージョンがいくつかあるようで、 濃い紫芋っぽい色でLEDが3つある初期型、LEDが2つになった中期型 そして赤っぽくなって公式でもバージョンアップと謳われた後期型となっています(多分)。 管理人が持っているのは初期型でして、バイパス時には左端のLEDが、 Bluesチャンネル選択時は真ん中、Soloチャンネル選択時は右端のものが点灯します。 普通バイパス時にはLEDが全て消灯するものと思い込んでいたため、最初は操作に戸惑いました。 BluesチャンネルはSoloのボリューム以外の3つのコントロール、 SoloチャンネルはSoloというボリュームコントロールがonになります。 Solo時の特徴としては、チューブっぽい音圧のローが足され、ゲイン・ボリューム共にややアップする感じです。 Soloコントロールを絞りきった時でもやや音量・音圧が上がり、歪み具合もアップします。 では以下、各コントロールの説明など。 ボリュームはそのまま、ボリュームです。笑 ゲインの設定にもよりますが、殆どの人は11時から12時くらいまでの設定で ちょうどいい塩梅だと思うのではないでしょうか。 12時以降はon/offの音量差がやや目立ってしまうので。 ゲインつまみは右に回すにつれ低域が増えながら少しずつ歪みも足されていきます。 12時を回って少しすると低域ではなく歪みそのものが足されていくのがわかります。 ちなみにゲインが最小ではやや強めのクランチからマイルドなオーバードライブ、 最大ではBluesチャンネルでもハードロックくらいなら全然できそうな歪み方になります。 トーンコントロールはトレブルのちょうどいいところを動かしてくれますね。 しかもかなり利きがいいです。 アンプの設定次第でうまく調節できるのではないでしょうか。 Soloチャンネルのボリュームコントロール。これは、、、ボリュームです。笑 ただ、上げていくとさらなるゲインアップも感じられました。 これは使用目的やバンドアンサンブルなどを考えてお好みの調節でって感じですか… 例えば普通にソロを取るなら12時くらい、バッキングで深い歪に切り替えたい時は絞り切るなど。 さてさて、コントロールなどの説明が終わりました。 重要な音の感じなのですが、これ表現が難しいです。 とりあえず言えることは、粒立ちが滑らかで、ややカラッと乾いた感じ。 適度なコンプ感からTS系かといえばそうではなく、トランスペアレント系というにはやや色がつく気がします。 間違ってもマーシャル系ではなく、どちらかと言えばフェンダー系。 でもこれを聞いてフェンダーを連想する人は少ないんじゃないでしょうか… とりあえず、アメリカンな音なんです。 乾ききってはいなくて、適度ローミッド感があるところが このペダルのキャラを決める上で重要な役割を果たしているのかもしれません。 使用感の総評といたしましては、 使い古された陳腐な表現ですが、アンプライクってやつです。 ギターのボリュームコントロールに対する追従性などから考えても 鋭すぎず鈍すぎず、適度にハイ落ちと曇りが混じる感じ。 考えたら変ですよね、手元の反応が過剰でゲインの割にコンプ感がないペダルを アンプライクだと表現するのは。 で、音の幅はそれなりに広く(クリーンブーストとかは出来ないですが) だいたいのことはこれ一台で完結しちゃえるんじゃないかって優等生。 非常にいいものです。 では欠点は?というと、私が気になったもので言えば ・Soloチャンネルに切り替えた時、Soloボリュームが0でも音量が若干上がってしまうこと ・個体がデカイ(高さがMXRのものの2倍有ります) ・後段において、他のペダルでゲインブーストしにくい(かなり相性を選びます) ・前段においてゲインブーストしにくい(クリーンブーストは不可) くらいですかね。 特に3つめについて、足元にペダルをたくさん並べる人は考えるかもしれません。 Custom Over Drive自体がアンプライクな飽和感を持っているので 他のペダルをブーストすると特性が混じって音が濁ったり、 もともとのゲイン量があまりブースト向きではなかったり、 ゲインを上げれば相応のコンプ感があるため、あんまりブーストされるとTS系特有のもわっと感があったり 組み合わせを考えさせられるところがあります。 以上の理由から、あまり他のものと組み合わせて使うペダルではなさそうです。 でもこれだけ音が良ければ、他のペダルはあまりいらないかもしれません。 値段はやや高いのですが、これ1つギターケースに忍ばせていれば ぶっ飛んだことをしない限り困らない、そんなペダルです。 PR