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Swart Atomic Space Tone





Pro Guitar ShopやPrymaxe vintage、Music Toysなんかでサンプル弾いているこの方。
Mike Hermansさんは大好きなんですよ。
上手すぎるのと、この人独特の色気のある音が強すぎて
慣れるまでどのデモも音同じに聞こえるけど。









というわけでレビュー第11弾です。
今回は久しぶりにアンプいきます。







Swartは知る人ぞ知る、ブティック系アンプメーカーです。
ここのアンプを使っているのはWilco, Bungles, Greg V, Matthew Sweet, Kirk Fletcher...
その他いろいろ居るわけなんですが、なかなかアレなメンツです。ごいすー。
海外ブティックアンプメーカーといえばMatchless, Bad Cat, Dr.Z, Tone King, Morgan
あたりしか知らないんですが、それぞれ結構個性がありますよね。
その中での印象なんですが、Swartの全体的な音の傾向としては
ビンテージ系…FenderのTweedやGibsonのビンテージアンプみたいな雰囲気です。
今回紹介するAtomic Space Tone (以下、AST)も元ネタはGibson Scout ampという
ビンテージアンプだそうです。チューブを6V6に改造した感じでしょうか。

で、本機ASTはSwartの中でも一番人気の機種だそうです。









コントロールは、左からVolume, Tone, Space, Speed, Depthです。
ボリュームは上げると歪んでいくタイプ、トーンは9時以前と15時以降で激変し
それらの間では滑らかに音のキャラクターが変わります。
Spaceとはリバーブのコントロールです。
残る二つはトレモロのコントロール、と。

一番左にはHi/Lowインプット、右にはon/offとスタンバイスイッチです。
リバーブとトレモロのon/off用のフットスイッチジャックもあります。

以上のように簡単なので、おそらく操作は迷いません。







そうだ、こんなサイトを見に来るマニアックな方ならよくお知りだとは思うのですが、
インプットについて補足入れておきます。
ここはインピーダンスの違いで入れるジャックだ!っていわれる意見もあるのですが、
どうやら違うようです。
まぁ使ってればわかるのですが、明らかに音量や歪み方が変わります。
というのも、Hiインプットは増幅率が高く、
逆にLowインプットは増幅率が低いということなんですね。
つまり、アンプを歪ませたければHiに、
そうでなければLowに、というのが正しい解釈だそうです。
このアンプの場合もちろんLowでも歪むんですが、
同じ設定でHiから入力した時に比べると音量もゲインも低くなってしまいます。
しかしLow側ではゲインの低さを利用し、滑らかかつよりピュアで、
クリーンのニュアンスが活かせる音が作れるともいうことができるのではと思います。
もちろん、このへんは完全に好みです。





さて、音をば。
いわゆるモダンな透き通ったクリーンやハイゲインは苦手な傾向があると思います。
ただ、ミッドに重点を置いて上下のレンジをやや絞った
柔らかさや味のあるクリーン・クランチは非常に得意分野っぽいです。
歪みも味があっていいんですが、あまりやりすぎると分離の悪いファズっぽくなります。
で、ハンドワイヤードのアンプは2台目だったのですが、このアンプも基本的に
タッチやボリュームにセンシティヴだと感じました。
下手な人はさらに下手に、上手い人はより上手く演出してくれるアンプですああ辛い



歪みやクランチのダイナミクスは、セッティングも含めこの動画が近いかな。
モデルがちょっと違うので、おそらく動画のもののほうがヘッドルームも広いです。
滑らかに歪んでいる気もします。







あるいは、これ。
これはスタック型にバージョンアップさせたものでして
おそらくスピーカーは違うものです。ヘッドの回路は一緒です。









海外ではFender Tweed Deluxeと比較されることもしばしばだそうですが、
たしかにそんな感じかなーとも思います(残念ながら、同時比較はできていません)。
双方ともファットで暖かみのあるサウンドながら、
ASTの方がややヘッドルームが高く、ローが締まっておりまとまった音だと感じました。
音量は想像以上にありまして、普通のライブハウスとかでならボリューム・音圧ともに
全く困らないと思います。とはいえ、そりゃスピーカー4発のマーシャルには負けます。
が、正直スピーカー4発のマーシャルがペダル無しで本領発揮したところを
収容100、200人程度のライブハウスで見たことないです。皆無。
PAさんに言われてボリューム落とすでしょうよそりゃ。
それを考えると、一番人気だってのも頷けます。
同時に、FenderのDeluxeが人気ってのも。
PAシステムを通すのに、ちょうどいい音量なんですよね。
ボリュームをむやみに下げる必要がないというか。
以前紹介したEgnaterは30Wですが、それでも音デカすぎましたしね。



さて、今までの動画をいくつか見て頂ければわかると思うのですが
このアンプのリバーブとトレモロは非常に気持ちがいいです。
エフェクターボードから好きだった多機能リバーブがひょいっと消えました。
両方共チューブ駆動によるエフェクトとなっており、
デジタルにはない独特の瑞々しさがあります。
かかりが良くないわけではないのですが、強めに設定しても
エフェクトが主張しすぎないのが不思議です…
本物のスプリングリヴァーブもそんな感じなんでしょうか。





ペダルとの相性なのですが、アンプのボリュームがクランチ程度までで
ペダルがあまりハイゲイン系でなければ、いいと感じました。
上限は、アンプがクランチだとすると以前紹介した
HSWのFab Superのゲイン15時やG2D Custom Overdrive
ゲイン12時のSoloチャンネルくらい。
…ってこの2つそこそこゲイン高くないか
あと、ローが強いペダルもやや苦手かもしれないですね。



そのくせ元が歪ませればファズっぽいせいか、ファズフェイス系やベンダー系、
ボリュームを上げすぎなければマフ系も合います。不思議です。



センドリターンがついてないので、アンプで歪ませる人は
空間系で少し悩まれるかもしれません。
そんな方にはモデル違いですがこちらを。
さらにマスターボリュームが欲しければこちらを。
さらにワット数が物足りなければ…ってやめとこう。



たぶん新潟のあぽろんさんは取り扱ってたと思います。
ちなみに私はあぽろんの回し者でもアフィリエイターでもないので悪しからず。









見返すとレビューというか、思っていることの書き溜めにしかなってませんが…
意味あるのだろうかこれ。
とにかく、いなたい味のあるギターの音はおまかせあれってアンプです。





10年以内にこいつとMorgan AC20 Deluxeでステレオ出力できるセットを組むのが夢です。
Morgan AC20 Deluxe…30万越えかぁ~(遠い目)。
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Egnater Rebel 30




手元のコントロールがお上手ですね。





地獄のメカニカルトレーニングの小林信一さんはこれのコンボを使われてます。

あと、Chicagoのギタリスト、キース・ホーランド氏が

このモデルの1chのものを使っているそうですね。

この人確か、かっちりとした感じのいぶし銀ギターを弾きますよね。

でも残念ながらこのお二人についてそんなに詳しくないです。






というわけで第1弾、最初のレビューです。

書くことが多すぎて、取り留めのないものになっていること、長いこと、

あくまで私の主観に基づくものでなんら客観性はないということをご了承下さい。








購入はマイアンプに憧れを持ち、いろいろ試していた頃。

海外フォーラムの評判なんかの割には、日本であまり詳しい情報見ないなぁと思いまして。

で、お金が入るタイミングも重なり、物欲に負けました。








基本的なことはこちらを参照(http://www.h-resolution.com/egnater/Rebel-30Head.html
(追記:なんだかうまく飛べないみたいです…ググった結果はこちら。

ヘッドの仕様も載せてみます。

クリーンch:ボリューム、ベース、トレブル
ドライブch:ゲイン、ベース、ミドル、トレブル、ボリューム
出力:最大30Wオールチューブアンプ
完全独立2ch仕様
連続可変出力 (1~30W、chごとに設定可能)
TUBE Mix機能(パワー管:EL84と6V6を連続可変)
ボイシングスイッチ(各ch、ブライト、タイト)
真空管
・5x 12AX7
・2x 6V6
・2x EL84
レコーディング出力
サイレントレコーディングモード 
エフェクトループ端子
デジタルリバーブ(各ch独立)
4/8/16Ω対応のスピーカー出力



その他一般に目につく情報と同じようなこと書いても面白く無いので、

特に他にあまり見られなかった細かいことについて書けたらと思います。
・根本的な出音について。

ヘッドもキャビもやや硬めな傾向です。
特にキャビが新品の時はかなりそう思いました。
ただ、数ヶ月触ってみると、最初に比べ角がとれてきました。
スピーカーが馴染んだのかセッティングのコツを掴んだのかは
定かじゃないですが、おそらく前者のが強いと思います。
なぜなら、音の変化を感じて設定を変えたからです。

ちなみにスタジオやライブハウスでマーシャルのキャビにつないだ時は、
キャビのモコモコする特性を補う形で、いい具合の音になりました
(しかしスピーカーが4発では、アッテネーター抜きにボリュームをあまり
上げられませんでした。そこまで大きいハコでなかったのもあるとは思います)
というか、本当に最大30wなんでしょうか
めちゃめちゃ音でかいんですが。
一番上の動画、手元で頑張ってても結構爆音だと思いますよ。



・イコライジングについて。

ベースもミッドもトレブルも、いい感じの効きです。
掴めば非常に音が作りやすい。
マーシャルとかと同じで、ミッドはややいわゆる中域の中でも
やや高い位置を変えてくれるようです。
ヌケやキャラに関わるけど上げ過ぎると耳につくというか。
トレブルはヌケ具合と明るさ、ベースはリッチな低域を触ります。
このベースコントロールは肝ですよ。上げ気味のほうが断然気持ちいい。
12時より低くする人は(色んな意味で)かなり他の楽器にアンサンブルの比重を委ねる方かもしれません。


・トグルスイッチについて。

Tightスイッチはオンにすることをオススメします。
アンサンブルではうまくベースの帯域を空け、なおかつ
チューブっぽい音圧と粘りを稼ぐために上げたBassコントロールによって出すぎたローを、
音圧感を残したままスッキリさせてくれます。
これらで作られる音はウォーム&クリアです。
音の濁りも取れますし一石二鳥。
Brightスイッチは、小音量の練習時とサイレントレコーディング時にon、
バンドアンサンブルではoffをおすすめします。
しかしonにするとTrebleコントロールの可変帯域もやや変わるため、
アンサンブルでもonという方もいらっしゃるかもしれません(特にハムバッカーのギター等)。
音量は絞るとトレブルがどうしても落ちますし、サイレントレコーディングで
ライン出力した時も私の環境ではやや音が抜けにくくなりました。
ハイパスのないギターと同じ原理を想像しました。あんま詳しくないですけど。




・Egnater独自のコントロールについて。

ワットコントロールはボリュームにもほんの少し影響が出ますが、
音質の変化で言うと歪みやすさのニュアンスと輪郭、
特にローのレンジ感を操作しているように感じました。
これはちょっと音量上げないとわかりづらいかもしれません…
私は上げ目が好みです。
特にch1は余裕のあるきれいなクリーンに惚れているので。
チューブミックスコントロールは、非常に使えます。
EL84管と6V6管のミックス加減を選択できるというものです。
マーシャルっぽいトレブル・ハイミッドの出方から
フェンダーチックな落ち着いた音まで、しかもそれらを配分することができます。
マーシャルっぽくすると多少ゲインが上がり、両方を均等に配分するにつれ
音量もやや上がっていきます。
mix=5:5で30ワットという話を聞いた気がしますね。
このように、音色の汎用性にはかなり長けます。
もちろん、完全なマーシャル・フェンダーの音は出ませんが。



・リバーブについて
リバーブはデジタルですが、普通に高品質です。
凝ったことをしないのであれば非常に使えます。
私は薄めにかけるのが好みでした。
高品質デジタル故に、深くかけるとくどいかもしれません。


・サイレントレコーディングについて
サイレントレコーディングはダミーロードをかまさなくてもいいので重宝しました。
特に宅録や早朝の個人練習などに。
宅録では最終的にDAW側でいろいろいじりますが、
音圧感や粘りなどはより生々しく録れます。
サイレント+キャビ、という出音方法も選べます。
私のスタイルでは特に必要性を感じなかったので使わなかったため、
言及は省きます。


・キャビネットについて
16Ωモノラル、Celestion Elite-80を1発装備、バーチ材を使用した頑丈構造
みたいな概要でしたが、あまりキャビは詳しくないので…
とりあえず、クローズドバックで頑丈そうって感じはします。
あと、海外フォーラムチラ見した感じだと
12インチのCelestion Elite-80ってのは同社のClassic Lead80と似てるみたいです。


さてさて、書くことの多さに第一回レビューのっけから後悔しています。
・次に各チャンネルについて述べます。
ch1はとてもきれいなクリーンが最大の特徴でありウリだと思います。
ワットコントロールによって多少変わりますが、ヘッドルームが非常に広いので
深い・図太い歪でもいけますしもちろんインプットに挿した空間系にもマッチします。
ボリュームが13時くらいでは、きらびやかなクランチです。
ちなみに爆音です。
フルにするとバリバリしたサウンドになり、普通の用途ではあまり
使えた音ではない気がします。
さらに爆音ですし。
…そうだ。
なんだかボリュームボリュームと繰り返していますが、
ボリュームツマミはやや上げた方がいい音がします。
これはわりとどのチューブアンプでも言えることかもしれませんね。
パワー管のプッシュに関わるのか、柔らかさやレンジ感、チューブっぽさに
大きく貢献してくれます。
ただチューブの音圧感を稼ぎだすと、ちょっと家で弾ける音量ではなくなってきます。
ワットコントロールは音量がさほど変わらず、
CH.1のイコライジングがtreble,bassともに12時、ボリューム9時の設定でも
なかなかの爆音だったため、私はアッテネーターを導入しておりました。
家で弾く上でこの方法はかなり正解だったと思います。
透き通ったクリーンの中にウォームなチューブの感触が残るんです。
アッテネーターなしに自宅で弾く音量にしようと思うと、設定がかなりシビアになりました。
8:00~8:30あたりの狭い範囲でポイントを探す感じでしょうか。
しかもあまりチューブアンプのおいしい部分(独特のコンプ感やローの出方)を
楽しめる感じではなかったです…個人的にですが。
ではch2を。
こちらの最大の特徴はゲイン幅で、ほぼクリーンからモダンハイゲインまで可変します。
ボリュームもゲインにそこそこ関係してくるので、うまくバランスを取って調整する感じでしょうか。
ch1に比べるとヘッドルームは狭く(歪みやすいんですからまぁ当然ですよね)
私はよく歪ませても13時以降にはしませんでした(歪みペダルとのマッチングを考えた結果でも有ります)。
ペダル無し、ボリューム極小でもゲインフルとかにすればメタルも余裕です。
しかしこちらもボリュームを上げないと、ペダルで作った音と遜色ないような歪みになってしまいます。
アッテネーター万歳です。





あと私自身は触ってないとこですが、
デフォルトの真空管はグルーブチューブのもので、
番号が同一ならそのまま交換可能と聞きました。
これは手間と家庭内経済面からして嬉しい機能です。





やっとある程度説明終わった。

それでは特に意味は無いですが、好みのセッティング紹介します。

出力やや低めのシングルコイル(ストラト1976年)で
ch1 Vo@10:00
       Ba@13~15:00
       Tr@11:00
       Tight:on   Bright:Off
Ch2 Ga@10~11:00
       Ba@13:00
       Md@11:00
       Tr@12:30
       Tight:on   Bright:Off
Tube mix:12~13:00(これは本当に個人の好みです)
Wattage Control:両方Max(あるいは音量やレンジ調節のため下げても15:00あたり)

場所によってはアッテネーターかませます。



ch1は音圧感と透明感を兼ね備えたクリーン、
ch2はペダルによる多少のゲインブーストでは音が飽和しきらない程度の
切れの良いコントローラブルなクランチ/オーバードライブ。
手元でもゲインが簡単に調節可能です。


うーん、無難で面白みにかける気もしますが
足元と手元で個性を出すのでこんな感じでしょうか。



あとそうだ。
真空管アンプなので、しっかり発熱します。長時間使用すると特に。
インピーダンスを間違えて接続するとよくないでしょう。
ヘッドのインピーダンスは4,8,16Ωから選択できます。




とにかく扱いさえ掴めてしまえば、素直で汎用性に長けるアンプなので
どんな現場でも何をさせてもできる優等生だと思います。
「アンプでの出音に個性を」という向きなら、チューブミックスコントロールを使い、
あとはスピーカーの選択で楽しくなれるのではないかと思います。