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lovepedal 8823



(一言コメント入れるつもりが「赤いすいs…」とか書きかけたのは秘密です)




第14弾!
今回はLovepedalの8823のレビューをお送りします。
本機は一時期Kirk Fletcherが使っており、それに影響されて
Micheal Landau大先生も購入されたとか。




LovepedalってメーカーはSean Michaelの主催するエフェクターメーカーです。
まれにアンプヘッドとかもあります。こんなやつ
個人的には、アメリカのHuman gearみたいな位置づけと解釈しています。
でもHuman gearより非常にアメリカンです。仕事が。
音のセンスには定評があり、COT50, Eternity, Amp11などヒット作を排出し続け、
多くのプロからも支持されているメーカーです。
とりわけ、初期のハンドワイヤードのものは、中古で非常に高く取引されています。

私自身非常に好きなメーカーでして、いい風に書いているつもりです。笑
が、みなさんにオススメできるかといえばどうでしょうな。
話半分に聞いて頂ければ。

Lovepedalのメーカーのカラーとしては、ビンテージ傾向。
なんでも、Seanがジミヘン大好きらしいです。要するにそういう方向。
全体的に反応が良くて、きれいなハイが出るのが特徴ですかね。

歪みものは大体2つに分けられます。
すなわち、ファズっぽいのとTSっぽいのです。

ファズっぽいのは例えばCOT50などで、もちろんBBBなど純粋なファズも含まれます。
反応性が非常にいいのが特徴で、ボリュームや手元に驚くほど追従します(特に初期もの)。
問題としてはバッファの後に組み込むと音が変わって、しかもこれらの特徴が消えることです。
もし購入される場合は、接続順がバッファの前後になることによって
どういうふうに音が変化するかとかも試奏で調べるといいかもしれません。
おそらく共感していただけると思うのですが、よく言われる「生々しい歪み」とは
このファズの反応性や質感から来ている気がします。
HSWのフジヤマドライヴなんかもそうなんじゃないかと。弾いたこと無いけど。

TSっぽいのはEternityやOD11などです。
これはバッファで音が変動するってことはないです。
反応もCOT50なんかと比べると落ちるものの、十分標準だと思います。
とても使いやすいものが多いですね。

モジュレーションやディレイ、他にもいろいろありますが割愛します。

人気が出るにつれ個人の手工制作じゃ追いつかなくなって、
今や工場での生産が基本みたいですね。
他のメーカーのOEMまで引き受けるようになっています。

で、あとこれまた経験上個人的に思うことなのですが、
このメーカーの商品は試奏して買うことを強くおすすめします。
結構個体差のバラツキがあります。特に上記ファズ系。
ある同じモデルを弾き比べて納得した方を買ったのですが、
別物とも言える音の違いがありました。
んで、その時点で気に入ったものを買いました。

ところで超個人的な意見なのですが、
巷で言う当たり外れってのはナンセンスだと思うのです。
音って好みじゃないですか。
例えばゲルマのファズがあったとして、そのトランジスタで歪み加減や
発振のしやすさ、ボリューム感、トーンが変わってくると思うんです。
発振させたいなら発振しないものは外れだろうし
めちゃくちゃブーストかけたいなら音量が大きな個体は当たりだろうし
トレブルを出したいならハイのきついものは当たりだろうし。
でもこれらと逆のものが欲しかったら?
そっちが当たりになっちゃう。

歪みがミキサーの故障から来たようにいわゆる正しい使い方なんてものはないので、
当たり外れ議論は無駄だと思うのです。
おいしい使い方は機材によってあるんでしょう、もちろん。
しかしその機材にそれを求めるかは別ですので。




好きなメーカーだけに蛇足も含め長くなりました。コントロールをば!
左から、Volume, Tone, Gainです。
使い方はまんまです。何の変哲もなく、カーブもきっと普通に感じる。

Volumeは幅が大きく取られています。
GainやTone次第ですが、きっと9~11時くらいでユニティ。
マックスまで上げるとバンドの他のメンバーに迷惑かもしれない。
Toneも振れ幅がデカイです。
が、基本の音は甘い方向。ロケンロー!したいなら上げ目。
Gainはほぼコンプがかったクリーンから
そこそこ強いオーバードライヴまで行きます。
チューブアンプをクランチ&8823ゲインマックスでブーストしたら
ハードロック余裕です。




というわけで音の感触を。
一言で言えば、甘めでゲインの高いTS系です。
Eternityにコンプ感を足して、音を甘くしたらこんな感じになるかな?という印象です。
ボリューム操作への追従性はそこそこ、
ヘッドルームはコンプ感故そんなに高くないんじゃないでしょうか。
TS系にしたらやや高いかもしれませんが。
そこまでローを持っていかれるように感じないのは、
元の音がやや重心が低く甘いからなのかな?でも多少持って行かれますよ。



悪いところ…うーん…、
Lovepedalのいつものボリュームに対する反応性を期待しちゃだめってところですかね。
ピッキングにはうまく食いつくし、コンプ感もあって非常に弾きやすいのですけどね。
TS系の中のキャラとしてはそんなに個性がないのですが
使うときのキモは独特の甘さが活かせられるかどうかだと思うので、
なんとなくコードより、ソロのゲインブースター向けだと思いました。


悪いところっていうのはどうもあれなんです、
いいところの裏返しだったりそれがキャラクターになっていたりして
使用用途や目的・目指す音によると思うんですよね…。
例えば、ほんとうの意味でチューブライクなエフェクターを
ヘッドルームに余裕のない真空管アンプに突っ込むと
抜けない音になったりします…JCでは最強だったのに!みたいな。
コンプ感ってのは弾きやすさに通じるものがありますし、
音が濁るってのはそれ自体が使える音になる場合があるかもしれない。
だから「こいつはここが悪いのか!」っていうんじゃなく、
「こうも使えるんだな」あるいは「これ以外ならオッケーなのか」のような
目線で見ていただけると助かります。

ジャンルなどが細分化していく中、
最近の機材(特にデジタル系)は目的に合えば使いやすくて
音のいいものが多いと思いますよ、
本当に。

今日は疲れているのでテンション高めでした。またの機会に。




(2014.11.29 追記)
本日弾いていてわかったのですが
後段のバッファーの有無によって高域の出方が変わってきます。
バッファーがあると音色は暖かいままでキレと呼べそうな抜けの良いトレブルが出現し
セッティング上ボリュームを絞らざるを得ません。
逆にバッファーを置かないと暖かさがより強調され、ボリューム感も落ちます。
トレブルはやや上げたくなるかもしれません。
インピーダンスの関係でなにかあるんですかね…難しい。

また、改めて弾くことで印象がやや変わりました。
どう変わったのかというと、ゲインが高く感じないことと、
エッジ感やざらつきが弱いことです。
HSWのFab superはキレがあり雑味が薄いと書きましたが、
こっちに比べるとあれは雑味が強い部類に入ります。
その雑味というのは旨味成分に近い部分でもあり、いわゆるザリっとした
エッジ感にも通ずる部分なのですが、ここでなんとなくゲインの差を感じるわけです。
雑味がある方が歪んで聞こえる、というふうに。

かなり以前の印象を覆してしまいましたが、
レビューサイトなんて話半分に見たほうがいいですね。

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Hardwire Supernatural Ambient Verb



いい動画がありすぎて紹介しきれない…のでインパクトもの一つ。
レキシコンとタメ張ってますぜ、こいつ。





レビュー第12弾はリヴァーブです。
ぶっちゃけリヴァーブより薄くディレイかけるほうが好きだったのですが
こいつを使ってからリヴァーブなしでは生きていけなくなりました。





HardwireシリーズはDigitechの中のアジア生産ラインなんだっけ?
あんま覚えが無いのですが。
私が購入したのは日本で発売される前、PGSが限定とか謳ってた時のものでしたか。
現在日本に正規輸入され発売されているものは、ペダル部分のロゴがHardwireではなく
Digitechに変更されていた気がします。

正直な話、個人的にDigitechおよびHardwireにはいいイメージ持ってませんでして…
なんだかアメリカ版Providenceという立ち位置に捉えています。
しかも日本のProvidenceよりも音が機械的というか、暖かみがなくて…
なんというか、より作ったアナログ感が目立つような、味のない印象を持っていました。
歪みとコーラス試奏して思ったんだったかな…いい音だけど好みには合わないかなーとか。
(好きな人、ごめんなさい。貶めているわけではないんですが、私の好きな音や
好みのジャンルからちょっと距離があるだけの話で、ProvidenceもDigitechも
業界をリードする素晴らしいメーカーだと思っておりますこれまじで)

で、本機を買おうと思ったのはアンビエンス・シューゲイザー系統の音楽に
どハマりしていた頃。
youtubeでアンディーが怪しげな何かを弾いているじゃないですか。
Shimmerモードあるし、これいいんじゃないのかなと思ったんです。



コントロールをご紹介します。
左からMix, Liveness, Decay, Modeです。
Mixはキルドライできるやつです。
Livenessはリヴァーブ音のトーン、明るさみたいなもの。
Decayは残響の持続時間です。
Modeって書きましたがリヴァーブ選択のロータリースイッチです。
モードは以下の様な感じです。

・Plate:クラシックなスタジオ・リバーブ
・Plate Mod:コーラスを伴ったスイートなプレート・リバーブ
・Shimmer:オクターブ上が上積みされていくエーテル・リバーブ
・Supernova:フランジとピッチシフトがうねるディープ・スペース・リバーブ
・Shine:Shimmerに厚く豊かなコーラスを付加したリバーブ
・Pherb:フェイジングされた豊かなホール・リバーブ
・Spring:クラシックなサーフ・リバーブ

おすすめはShimmer、Shineですね。
他も雰囲気作りに重宝します。

あと内部にバッファーのスイッチがありまして、
トゥルーバイパスかバッファードバイパスか選べます。
ちなみにバッファードにすると、ペダルをoffにしても
Decayで設定された時間まで残響音が残ります。
これは超便利です。




さて、音について。
上では暖かみが~好みが~とかほざいていますが、
このリヴァーブはそれをも凌駕します。

ラックというやつはこんなクリアで深みのある音をしていたのか!

といった感じ。
まぎれもなく超いい音です。
RV-7よりひねったリヴァーブが多い分、濃い味付けに思いました。

スプリングはそこまでピチャピチャしません。上品な感じ。
ShimmerはかなりLiveness上げ目の方がいいかもしれません。
Plate、Shineは万能です。
他は適材適所かな。
どれも基本の音はやや暗めに設定してあるっぽいので
(そうしないと濃い音だからうるさいのでしょうなぁ)
Livenessは必然的に思うより上がっていくんじゃないでしょうか。
もちろん控えめに設定しても立体的なギターを演出できます。








さて、ダメなところを。
実は最初、通常の使用のみならず、シューゲイザー系においても
最強のリヴァーブ!!とかの賜りたかったんですが
この理由で言えなくなってしまったのです。


何がダメって、バッファーで歪みがゲイン落ち+飽和することです。
これはアンプの前に置いても、センドリターンに挟んでも、です。
電源のパワーを内部で昇圧することにより広いヘッドルームを…とか本当なんでしょうか。
マフ系ファズがゲイン12時で使えない音になっちゃ、だめだと思うのです。
ステレオでは試していないのですが、少なくとも私の環境では
ブーストしたりガッツリ歪ませる時には後段にかましたくなかったです。

TC ElectronicのFlashback x4ではこうならなかったので、単純に
内部DSPのブーストに対する反応が悪いとしか思えないです…。
もしステレオで解決された方いらっしゃれば教えて下さい。




さて、そんなビッグマフのハイゲインモラトリアムも過ぎ、
モジュレーションリヴァーブはモジュレーションがかったディレイでもいいやと
妥協という名の進化を遂げてから、後に出会ったのがAST
これまで聞いたことのないような素晴らしいチューブリヴァーブで
残響音って、これで事足りるじゃないか、と。

また後々何か買ってしまうかもしれませんが、今のところ残響はディレイと
アンプのリヴァーブだけで生活できてしまっています。

アンプのチューブリヴァーブの残響音とはかなりちがう位置にあるものの、
本機もかなり…というか、コンパクト界では確実に
トップクラスに君臨する音質のリヴァーブです。

もし探している方はぜひお試しあれ。

Swart Atomic Space Tone





Pro Guitar ShopやPrymaxe vintage、Music Toysなんかでサンプル弾いているこの方。
Mike Hermansさんは大好きなんですよ。
上手すぎるのと、この人独特の色気のある音が強すぎて
慣れるまでどのデモも音同じに聞こえるけど。









というわけでレビュー第11弾です。
今回は久しぶりにアンプいきます。







Swartは知る人ぞ知る、ブティック系アンプメーカーです。
ここのアンプを使っているのはWilco, Bungles, Greg V, Matthew Sweet, Kirk Fletcher...
その他いろいろ居るわけなんですが、なかなかアレなメンツです。ごいすー。
海外ブティックアンプメーカーといえばMatchless, Bad Cat, Dr.Z, Tone King, Morgan
あたりしか知らないんですが、それぞれ結構個性がありますよね。
その中での印象なんですが、Swartの全体的な音の傾向としては
ビンテージ系…FenderのTweedやGibsonのビンテージアンプみたいな雰囲気です。
今回紹介するAtomic Space Tone (以下、AST)も元ネタはGibson Scout ampという
ビンテージアンプだそうです。チューブを6V6に改造した感じでしょうか。

で、本機ASTはSwartの中でも一番人気の機種だそうです。









コントロールは、左からVolume, Tone, Space, Speed, Depthです。
ボリュームは上げると歪んでいくタイプ、トーンは9時以前と15時以降で激変し
それらの間では滑らかに音のキャラクターが変わります。
Spaceとはリバーブのコントロールです。
残る二つはトレモロのコントロール、と。

一番左にはHi/Lowインプット、右にはon/offとスタンバイスイッチです。
リバーブとトレモロのon/off用のフットスイッチジャックもあります。

以上のように簡単なので、おそらく操作は迷いません。







そうだ、こんなサイトを見に来るマニアックな方ならよくお知りだとは思うのですが、
インプットについて補足入れておきます。
ここはインピーダンスの違いで入れるジャックだ!っていわれる意見もあるのですが、
どうやら違うようです。
まぁ使ってればわかるのですが、明らかに音量や歪み方が変わります。
というのも、Hiインプットは増幅率が高く、
逆にLowインプットは増幅率が低いということなんですね。
つまり、アンプを歪ませたければHiに、
そうでなければLowに、というのが正しい解釈だそうです。
このアンプの場合もちろんLowでも歪むんですが、
同じ設定でHiから入力した時に比べると音量もゲインも低くなってしまいます。
しかしLow側ではゲインの低さを利用し、滑らかかつよりピュアで、
クリーンのニュアンスが活かせる音が作れるともいうことができるのではと思います。
もちろん、このへんは完全に好みです。





さて、音をば。
いわゆるモダンな透き通ったクリーンやハイゲインは苦手な傾向があると思います。
ただ、ミッドに重点を置いて上下のレンジをやや絞った
柔らかさや味のあるクリーン・クランチは非常に得意分野っぽいです。
歪みも味があっていいんですが、あまりやりすぎると分離の悪いファズっぽくなります。
で、ハンドワイヤードのアンプは2台目だったのですが、このアンプも基本的に
タッチやボリュームにセンシティヴだと感じました。
下手な人はさらに下手に、上手い人はより上手く演出してくれるアンプですああ辛い



歪みやクランチのダイナミクスは、セッティングも含めこの動画が近いかな。
モデルがちょっと違うので、おそらく動画のもののほうがヘッドルームも広いです。
滑らかに歪んでいる気もします。







あるいは、これ。
これはスタック型にバージョンアップさせたものでして
おそらくスピーカーは違うものです。ヘッドの回路は一緒です。









海外ではFender Tweed Deluxeと比較されることもしばしばだそうですが、
たしかにそんな感じかなーとも思います(残念ながら、同時比較はできていません)。
双方ともファットで暖かみのあるサウンドながら、
ASTの方がややヘッドルームが高く、ローが締まっておりまとまった音だと感じました。
音量は想像以上にありまして、普通のライブハウスとかでならボリューム・音圧ともに
全く困らないと思います。とはいえ、そりゃスピーカー4発のマーシャルには負けます。
が、正直スピーカー4発のマーシャルがペダル無しで本領発揮したところを
収容100、200人程度のライブハウスで見たことないです。皆無。
PAさんに言われてボリューム落とすでしょうよそりゃ。
それを考えると、一番人気だってのも頷けます。
同時に、FenderのDeluxeが人気ってのも。
PAシステムを通すのに、ちょうどいい音量なんですよね。
ボリュームをむやみに下げる必要がないというか。
以前紹介したEgnaterは30Wですが、それでも音デカすぎましたしね。



さて、今までの動画をいくつか見て頂ければわかると思うのですが
このアンプのリバーブとトレモロは非常に気持ちがいいです。
エフェクターボードから好きだった多機能リバーブがひょいっと消えました。
両方共チューブ駆動によるエフェクトとなっており、
デジタルにはない独特の瑞々しさがあります。
かかりが良くないわけではないのですが、強めに設定しても
エフェクトが主張しすぎないのが不思議です…
本物のスプリングリヴァーブもそんな感じなんでしょうか。





ペダルとの相性なのですが、アンプのボリュームがクランチ程度までで
ペダルがあまりハイゲイン系でなければ、いいと感じました。
上限は、アンプがクランチだとすると以前紹介した
HSWのFab Superのゲイン15時やG2D Custom Overdrive
ゲイン12時のSoloチャンネルくらい。
…ってこの2つそこそこゲイン高くないか
あと、ローが強いペダルもやや苦手かもしれないですね。



そのくせ元が歪ませればファズっぽいせいか、ファズフェイス系やベンダー系、
ボリュームを上げすぎなければマフ系も合います。不思議です。



センドリターンがついてないので、アンプで歪ませる人は
空間系で少し悩まれるかもしれません。
そんな方にはモデル違いですがこちらを。
さらにマスターボリュームが欲しければこちらを。
さらにワット数が物足りなければ…ってやめとこう。



たぶん新潟のあぽろんさんは取り扱ってたと思います。
ちなみに私はあぽろんの回し者でもアフィリエイターでもないので悪しからず。









見返すとレビューというか、思っていることの書き溜めにしかなってませんが…
意味あるのだろうかこれ。
とにかく、いなたい味のあるギターの音はおまかせあれってアンプです。





10年以内にこいつとMorgan AC20 Deluxeでステレオ出力できるセットを組むのが夢です。
Morgan AC20 Deluxe…30万越えかぁ~(遠い目)。

Guyatone FL-3



フランジャーはよくわからんのです。



さて、レビュー第10弾。
本日はモジュレーションいきます、フランジャーです。

…そういえばフレンジャーといえばこの人ですが、
最近お見かけしません。お元気なんでしょうかね。
実はこの人の親戚が知り合いにいたりして、
爆発的に売れてる時は親近感のようなものを持ったものです。



Guyatoneといえば今はなき東京サウンドのブランドですね。
日本の電子楽器に大いに貢献してきた会社で、銘器も迷器もたくさんあり、
なくなってしまったのが非常に惜しまれるメーカーです。
近年は頑張っていたはずなんですがねぇ…限定発売で鳥居氏が関与した
Heat Exchanger ODは、各レビューサイトでべた褒めされています。
Ver.2とVer.3は並べて試奏したことがありまして、キャラ違いですがどちらも良かったです。
どっちか覚えてないですが音量がバカでかく設定でき、試奏ルームで
仲良しの店員におすすめされた銀パネのFender BASSMAN 50wをボリュームフル、
これを突っ込んでガッツリブーストかけハウリングの嵐という荒業をやってのけて
厳つい店長に怒られたのはいい思い出です
(フルじゃないと多分お客さんの思ってる音出ないですよって言ったの
あんたんとこの店員さんじゃん…笑)。

末期のGuyatoneは機能性、音、どれをとっても申し分ない出来だったんです。
なぜ売れなかったのか。
…それはデザインだと思うのです…ごめんなさい。
今回紹介するFL-3とかは可愛いと思うんですよ、小さくて。
でもね、上記のHeat exchangerみたいな個体ね、なんかボードに入れたくならない
魔力があるように感じました。
踏むときにツマミを保護するバーとか、いいと思うんですよ。機能的だし。
バイパス時の音量いじれるとかもね。
でも、なんかダサい。これに尽きる。
好きな人、設計した人には非常に申し訳ない。



まぁメーカーの説明はいいです。
銘器の説明とかもいいです。

個人的にはBOSSと並ぶ歴史を持っているように感じているので
ネタなどを語りだすとやめられないです。

コントロールのお話をしましょう。
Speed、Depth、レゾナンスのモード切り替えスイッチ、以上です。
スピードはそのまんま、うねる速さです。
デプスもそのまんま、うねりの深さです。

そしてこれ、レゾナンススイッチ。これ重要です。
3つのポジションが用意されていまして、数字が上がるにつれかかりがエグくなります。
コーラスっぽく使いたいって場合は1でしか出来ないんじゃないでしょうかね。
3ではスピード9時位まででいわゆるジェットサウンドが作れます。
10時、11時くらいまで上げるとちょっと周期が速すぎますね。
2のモードはなんか…どっちつかずという印象でしょうか。
かかりのそこまで強くないフランジャーですかね。



さて、音のインプレッションなのですが、
あまりフランジャーって知らないので深くはわかりません。
わかりませんが、フランジサウンドに求めることのだいたいはできる気がします。
ジェットサウンド(設定幅狭いですが)、なんちゃってコーラス/レズリー、
後ろで薄くゆらゆら、などなど。
非常に上品なんですが、設定次第ではかなりエグイ気がしました。



では不満な点を。
エグイ効きを求めた結果なんでしょうけども、設定がシビアなんです。
気持ちのいいジェットサウンドはスピードが9時付近での設定になり、
上品なコーラスとして使おうと思うとモード1でもデプスが深すぎ、フランジャーになる。
というのも、デプスはかなり音のレンジ感を操作してしまうんですね。
ちょっと使いにくかったなーと。

しかしね、普通にフランジャーとして使おうと思うと
なかなか品のいい仕事をしてくれると思います。
私はあまり普通のフランジャー使わないので…というのも実は曲に必要になりまして、
完全にジェットサウンド目的で買ったんですよ。
でもそれだと飛び道具というか、一瞬じゃないですか。使うのって。
小さい個体ですのでボードのスペースはあまり取らないですが、
なんか煩わしくなって手放してしまいました。
その曲もだいぶやってないのと、もしやらなきゃいけなくなれば
新しく買った空間系マルチで処理しようかななんて。




というわけでFL-3でした。
ちなみにGuyatoneですが、海外で新しい会社として再出発してます。
読み方も「ガイアトーン」らしいですよなんかかっこええ。

https://guyatoneus.com/

サイトも相変わらずなんかこう…
…デザインセンスに欠けるなぁってところが愛おしいです。笑

catalinbread Dirty Little Secret mk1



サディちゃんはエフェクター試奏動画のアイドルです。
ちなみに最近は大人っぽくなっております。
ところでギターのやたら上手いこの饒舌なおっさんは
機材のいいところを引き出すのが非常に上手です。
何度騙されたことか。後悔はしていませんが。


しょっぱなから脱線しますが、この動画のbrett Kingmanのテレキャストーンは
理想のテレの音の一つです。ブリティッシュな感じ。
例えばこんな感じとかも。




レビュー第9弾です。
歪みは久々の気がします。
catalinbread Dirty Little Secretの最初のバージョンです。




catalinbreadってメーカーはなかなか個性があって好きです。
革新的なものはあまり出してないように思いますが
モデリングチックなペダルは得意です。
アンプの音を志向した歪みペダルはそれっぽさがちゃんと出ており
プリアンプっぽく使え、しかも反応性が高い。
他のエフェクターの受けが非常にいいのもこのメーカーの特徴です。
といってももちろんモデルによって相性や限界はありますが。
今回のはシューゲイザーも出来そうな勢いです。



で、大体の機種に共通する音の傾向はトレブルが固く、ローが柔らかい
…完全に私好みですね。


あと空間系もそこそこ強いです。
ここに全商品載ってますが、けっこうバラエティに富んでいますよね。






さてコントロール行きます。

L字に並んだツマミの書き順にしたがって
Tone, Loudness, Gainです。
トーンはそのままです。ややボリューム感にも干渉しますが
上げ過ぎるとキャンキャンいうので上げても12時前後じゃないでしょうか。
またもともとマーシャルの高域成分が出ててトレブリーでしたので
私が使う時は11時位でしたかねえ…。
Loudnessはボリューム。思ったより基本ボリュームでかいです。
Gainはゲイン。しかしこれ、そこまで調整が効きません。

右上のスイッチはモードの切替。
JTM45のようなビンテージクランチ系の音と
ちょっとゲインが上がりミドルを削るJCM系の音を選択できます。




では音のインプレッションを。

JCという対策になるかなぁと思ったのですが、期待していたほどはなりません。
設定次第でもありますが、音が硬いJCにはちょっと合わないのかなぁなんて。

しかしフェンダー系のフルチューブに突っ込んでみた時は感動しました。
マーシャルのコンボだ!と。しかしペダルをoffにすればフェンダーのクリーンだ!と。
ゲインの設定幅が狭いので、歪みの量を増やしたければTS系なんかを突っ込めば思います。
ファズもなかなか合いますよ。特にファズフェイスっぽいやつ。
マフ系は圧は出るんですが、プリチューブの飽和感が強調されている気がして微妙。

18V駆動までいけるんですが、私としては12-15V駆動させた時の音が
好きだったかもしれません。ゲインは減りますが、圧のあるロー感が出て。
18vだとローのレンジが広がりすぎてミドルが目立たず、イマイチでした。
ゲインもさらに減ってますし。

ボリュームの可変レンジが広く、ブースター使用も向きます。
トレブルもしっかり立ちますしね。

そうだ、マーシャルにもよく合います。
そりゃそうですよね、同じような音志向してますし。
スタジオのJCM800/900、DSL2000はいい感じに音が作れました。




さて、個人的に気になった点を。
…といっても実は特に無いんですが。笑
ゲインレンジの狭さは問題かもしれませんが、私はそんなに歪ませないので。
とはいえ、JCM系のモードのゲインフルではそれなりに歪みます。
抜けるミドルがちょっと減りますが。
個人的にはJTMのモードのほうが好きでした。


このペダルは一番上の動画の音を…と思って買ったのですが
同じ音にはならなかったことを学べました。
そりゃブレットのギターはルシアーさんによる手巻きPU積んでるし
アンプはLennyのライオンハートかHiwattだし
そりゃシングルコイルのテレキャス使えば似た傾向の音は作れましたが
うちの安物ではあんな深みと艶が出ませんでした。
…弾き手の腕は置いといて、な話です。





ヘッドルームの広いチューブアンプで、アンプのキャラを変化させる用途、
メインの歪みやプリアンプ的な使用法、
あるいはブースターとして非常に有用だと思います。